デモ・展示発表(Exhibition Track)

(D-01)オリエンテーリング競技のトレーニングシステムOSIM.
鮫島 秀一, 徳田 陽介, 河合 利幸
オリエンテーリングは,地図上で指定された複数の地点を指定順に通過し,ゴールまでの所要時間を競うスポーツである.地図の他にはコンパスのみが使用でき,走力とナヴィゲーション能力が要求される.本システムは,仮想空間を用いたこの競技のシミュレータであり,ナヴィゲーション能力のトレーニングを行うための様々な機能をもつ.仮想空間内の競技者の向きなどはWii Remoteのボタン操作により変更し,Nunchukを脚や腰に装着して足踏みすることにより移動させる.その視野は,超短焦点3Dプロジェクタによりスクリーン上に立体視表示される.地図もスクリーン上に表示され,Wii Remoteのボタン操作で表示範囲の変更や回転などができる.
(D-02)手話CGの自動生成によって気象情報を分かりやすく伝える試み.
梅田 修一, 東 真希子, 内田 翼, 宮崎 太郎, 加藤 直人, 井上 誠喜, 比留間 伸行
NHKでは,聴覚に障がいのある方にも分かりやすい日本手話による表現を,自動的に生成してお伝えする技術について研究開発しています.日本手話は日本語とは異なる独自の言語であって文字で置き換えられるものではないために,CGキャラクタの動きとして視覚的に表現できる3DCGの応用が期待できます.一般的な日本語から日本手話への自動翻訳は難しいため,気象情報に限定した定型文に対して,配信される気象電文の内容を挿入する方式で実用化を進めており(上図),インターネットなどでの段階的な公開を検討しています.また,手話単語のモーションを合成した一連の動きを自然で分かりやすくするために,インバースキネマティクス(IK)を導入した修正用プログラムをUnityで試作しました(下図).
(D-03)globARhythm!: AR技術を利用した民族楽器のリズム演奏システム.
足立 尚寛, 大西 克彦, 山路 敦司
博物館等で展示されている楽器には,非常に高価な楽器や貴重な楽器が多く,実際に触れて少し音を鳴らすことは出来ても,演奏することは難しいという問題があります.本研究では,AndroidタブレットとAR技術を用いて,タブレットの画面上に3Dの楽器モデルを重畳表示し,その楽器をタップすることで楽器のリズムが再生され,楽器を組み合わせることでさまざまな演奏が体験できるシステムを開発しました.本システムを用いることで,さまざまな楽器の体験が可能となり,博物館等での来場者への新しい興味喚起の一つとなることが期待出来ます.
(D-04)Development of Spatial Visualization Skills with Augmented Reality.
Yoshikaz Fujita
3Dプリンターなどの新しい造形手法を創造的に使いこなすためには,作り手の空間概念の刷新が求められます.一方で,学校教育の現場では,心的回転や心的切断といった空間認識能力の低下が問題となっています.筆者は空間認知発達における心的イメージ,視覚,触覚の相互作用に注目したICT立体図形教材を試作しています.本展示は,AR空間の立体をインタラクティブに回転,切断,展開でき,その展開図をプリントアウトできるスマートフォン・アプリのデモです.
(D-05)Study of an interactive and shared flip book system designed for participatory workshops.
Tomoko Goza, Shouta Inoue, Eriko Hatta, Takefumi Hayashi
NPO法人Achi-Cochiは,フリップブックアニメーション(パラパラ漫画)を用いた参加型ワークショップを,地域の幼児や児童を対象に開催している.本展示では,ワークショップ向けに開発したフリップブックシステムのデモを行う.本システムは,参加者それぞれが1コマずつ描いたアニメーションフレームのリアルタイム表示とネットワーク上での共有を特徴としている.ワークショップの会場において,アニメーションの生成過程を様々なデバイスに表示して参加者間で共有するとともに,遠隔地の会場を結んだワークショップの開催も可能としている.
(D-06)電気触覚重畳による質感制御.
吉元 俊輔, 黒田 嘉宏, 大城 理
指先の触感を,指中節の電気刺激により制御する触覚重畳技術を開発してきた.そのアプリケーションとして,実際の素材の質感を視触覚的に変化させることができるシステムを展示する.ユーザは電気触覚ディスプレイの電極を指に装着し,机の上に設置された素材に触れる.素材には視覚的な質感を変化させるよう映像が投影されており,素材の表面をなぞることで電気刺激が再生され,本来とは異なる質感が提示される.本システムでは,粗さをはじめとする幾つかの質感パラメータを変化させ,様々な制御された質感を体験することが可能である.
(D-07)VISUALIZE STARLIGHT.
Yuuta Kido, Tsukasa Kikuchi
普段耳に入ってくる規則性のない唯一無二の音を奏で続ける「環境音」を,星空の瞬きとして可視化するインスタレーションを制作した.単純に環境音をビジュアライズするだけでなく,鑑賞者の動作によるインタラクションによって独自の星座を生成できるようにし,身体を使ったインタラクションにより創造性を高めることができるようにした.ビジュアライズの要素を持った映像に,身体を動かすことで身をもって作品について密接に関わりを持つインスタレーション作品とした.プログラミングツールvvvvとKinectを使った,一方的に鑑賞するだけのプラネタリウムよりも密接に星に関わることが出来るインスタレーション作品とした.
(D-08)ユーザーに合わせた形状を選択可能なゲーミングコントローラーの提案.
佐野 文哉, 渡辺 大地
ユーザーの手の大きさに合わせてコントローラーのボタン配置およびグリップの形状を変更可能にし,より多くのユーザーに最適化を図ることによってハードウェアがゲームソフトの面白さのボトルネックになることを防ぐこと,とその有用性について検証することを目的とする. ユニバーサルプレートにボタンやジョイスティックといった各モジュールをマウントできるようにすることでユーザーの自由な位置に配置させる手法を提案する. 検証の方法については,各モジュールの配置を変化させゲームプレイのスコアを比較,アンケートを取るなどして調査をする予定である.
(D-09)炭酸噴き出し感覚を提示する缶型デバイス.
Chang Liu, Ryo Taguchi, Nattaon Techasarathul, Kiyoshi Kiyokawa, Haruo Takemura
炭酸飲料を手にしているとき,無性に振りたくなる経験はないだろうか.パンパンになった缶を開け,中身が一気に噴き出す感覚は実に爽快なものである.本デバイスは,炭酸飲料の缶を振ってから開けるとき,中身が勢いよく噴き出してくるといった体験を再現した.主に体験者に (1)缶を振っていくうちに炭酸が充満していき,缶が段々とパンパンになっていく感覚 (2)缶を開けるとき,中にたまっていた気体が一気に噴き出す感覚(3)中身の炭酸飲料が手にあたったときの触覚といった3つの感覚提示を行う.
(D-10)HapSticks: A Grounding-free Haptic Device to Represent Weight Sensation by Mimicking the Cutaneous Sensation.
Ginga Kato, Yoshihiro Kuroda, Ilana Nisky, Kiyoshi Kiyokawa, Haruo Takemura
バーチャル環境への没入感の向上のため,仮想物体に触れた時などに現実と同様の感覚を再現しようという試みが多くなされてきた.既存のデバイスの多くは周辺環境への取り付けによって感覚提示時に発生する反力を支持しており,ユーザの動作を拘束してしまうという問題があった.近年、皮膚感覚のみを再現し擬似的に感覚を提示することで,接地の不要なデバイスがいくつか開発されている.本研究でも細長い道具先端への重量負荷をトルク負荷による皮膚の圧迫で再現する新しい手法を提案した.デモ展示においては,提案手法の一応用例として開発した箸型のデバイスを展示し,仮想物体を持ち上げた際の重量感を体験していただく.
(D-11)Whispear: 温覚と風の提示によるささやかれ感の強調.
加藤 銀河, 田村 祐樹, 西山 周平, 清川 清, 竹村 治雄
あなたは友人と秘密を共有する際や,静かにしなければならない際に,耳元でこそこそ話をした経験はないだろうか.あるいは子供の頃,耳元に息を吹きかけられるようないたずらをされた経験はないだろうか.そのときに耳元で感じる息づかいや空気の生暖かさには独特な感覚があり,ささやかれる人によって様々に違った風にも感じられたのではないだろうか.本展示ではこのささやかれるという行為に着目し,ささやきをバーチャルに再現することで,いままでにないささやかれ体験を提供する.ささやきをデータ化し再生を可能とすることで,耳元でささやくという行為における入力と出力を分離する.これにより,自分自身にささやかれるなどといった日常にはないような体験が可能となる.
(D-12)Hikari Hook: A Hookshot Traversal Technique for Immersive Flight Sensation and Gaming.
Eric Benson, John Breen, Sean Halloran, Andrew Han, Chris Knapp, Robert Lindeman, Peter Kim, Kiyoshi Kiyokawa
Hikari Hook is a first person action puzzle platforming game where you explore a mythical forest by swinging from tree to tree. This hookshot traversal technique gives players an immersive sensation of flight in the virtual environment, while seated in the real world.
(D-13)An assisted system for supporting hand tremor sufferers typing on the keyboard.
Kai Wang, Noriko Takemura, Daisuke Iwai, Kosuke Sato
Typing on the keyboard is one of the commonest activities today, but it is difficult for the people with hand tremor. Because hand tremor featured with the involuntary hand shaking affects precise finger control and hand movements, moreover, most of keyboards have small keys and close arrangement, tremor hands usually fail to precisely type the desired key of the keyboard. In this research, we are first to propose a novel system, which can help hand tremor sufferers correctly type the ordinary physical keyboard without suppressing hand tremor. The proposed system is consisted of two web cameras and a projector, and is assembled around keyboard to provide typing assist. It is designed to recognize one finger typing activities, based on the special characteristics of hand tremor. Two cameras, respectively set at the top and besides of keyboard, track the real fingertip x, y, z positions in image plane. The fingertip positions are real-time virtually stabilized by two low-pass filter (kalman filter and Hysteresis filter) filtering out involuntary tremor component to help system estimate the key that user is desired to type. The estimated keys are visualized by the projector projecting the key projection on the keyboard to present the estimated result for user confirmation. While finger is willing to touch the keyboard, the system will virtually remap all physical keys on the keyboard by the estimated key to make sure correctly input the desired key, no matter what key is actually typed. The previous experiment results have verified that tremor hands typing keyboard with our system can significantly reduce the input error rate, nearly as same as the error input rate of no tremor hand directly typing the keyboard.