芸術科学会論文誌 第10巻論文賞
Award of the journal of the Society For Art and Science Volume.10
芸術科学会論文誌では、第9巻第4号、第10巻第1,2,3,4号,第11巻1号に掲載された論文の中から、 以下の論文を「論文賞」に選定いたしました。
芸術科学会では論文誌選定委員を設置し、上記に掲載された31本の中から、
厳正な審議の結果として、以下の論文を選定いたしました。
受賞された著者の皆様、大変おめでとうございます。 今後のいっそうのご活躍を期待しております。
Vol. 10, No. 2, pp. 58-67
テーブルトップインタフェースを利用したサンドアニメーションの生成シミュレーション
Simulation of Sand Animation based on Table-top Interface
浦 正広,
山田 雅之,
遠藤 守,
宮崎 慎也,
安田 孝美
Masahiro Ura,
Masashi Yamada,
Mamoru Endo,
Shinya Miyazaki,
Takami Yasuda
2010/9/15 受付 (Submitted)
2011/3/5 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (2.53MB)
受賞のコメント:
この度は貴会論文誌論文賞に選定いただき,誠に有難うございます. 前回に続いての受賞となり,光栄に存じますとともに身の引き締まる思いです. 本論文では,砂により絵を描く過程そのものを作品とするアートであるサンドアニメーションを題材に, テーブルトップインタフェースを活用した対話型のシミュレーション手法について論じています. サンドアニメーションの制作環境ならびに制作技法を調査・体系化し,各技法における砂の振る舞いをモデル化することで, テーブルトップインタフェースへの入力に対応した,実時間での砂の操作を実現しています. この受賞を励みに,芸術科学の発展に寄与できるよう,今後も研究活動に邁進したいと存じます.
Vol. 10, No. 3, pp. 98-106
地表に無造作に配置された岩石の生成手法
A Procedural Modeling of Various-Sized Rocks on the Ground
櫻井快勢,
宮田一乘
Kaisei Sakurai,
Kazunori Miyata
2011/1/29 受付 (Submitted)
2011/5/20 再受付 (Re-submitted)
2011/6/28 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (2.19MB)
受賞のコメント:
論文賞に選んでいただいて大変光栄です. 昨今,CGの用途が拡大する一方で,制作者の負担も大きくなっています. これを解決するために,私た ちは手間がかけずに形状モデリングする手法を模索しています. 本論文では,手作業では作りにくい大小混在した石の群の生成アルゴリズムを考案し,実験にて有効性を確認しました. この度,それらを評価していただいたことを大変うれしく思います. この受賞が実践的な研究分野の発展につ ながる刺激になることを願っています.
Vol. 10, No. 3, pp. 107-117
ユーザ制御可能な風による樹木の揺れのビジュアルシミュレーション
Visual Simulation of Trees Swaying by Controllable Wind Field
朱 暁宇,
Abdul Hadi Bin Mohdnazir,
伊藤弘樹,
菊池 司
Xiaoyu Zhu,
Abdul Hadi Bin Mohdnazir,
Kouki Itoh,
Tsukasa Kikuchi
2011/2/14 受付 (Submitted)
2011/7/10 再受付 (Re-submitted)
2011/8/22 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (6.56MB)
受賞のコメント:
この度はこのような賞を頂き,大変光栄に思います. 本論文を評価頂いた方々に深く感謝いたします.
近年,ビジュアルシミュレーション技術はますます高精細化,複雑化していく傾向にあります.
しかしながら,従来からのボトムアップアプローチによるシミュレーション技術では,
必ずしも映像制作現場においてクリエータが使いやすい技術とはなっていないという問題点があります.
なぜならば,映像制作現場において求められるのは,ディレクタが求める“リアリティ”であり,演出のための“自由度”であるからです.
そこで私たちの研究室では,シミュレーション結果をクリエータが制御できる「Controllableなビジュアルシミュレーション技術」を研究しており,
本論文はその成果のひとつとなります.
本論文をまとめるにあたりまして,査読者の方々をはじめ,多くの方々に大変有益なアドバイスを頂きました.
この場をお借りして,深く御礼申し上げます.
本賞を頂いたことを励みに,今後さらに様々な現象をControllableにする技術の開発に,より一層の努力をしたいと思います.
この度は,論文賞というすばらしい賞を頂きありがとうございました.
Vol. 10, No. 3, pp. 192-200
「3Dスーラ」: 3D点群情報による点描画ウォークスルーコンテンツ
“3D Seurat”: Pointillism Walk Through Contents using Point Cloud Data
渡辺賢悟,
宮岡伸一郎
Kengo Watanabe,
Shinichiro Miyaoka
2011/3/31 受付 (Submitted)
2011/7/14 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (2.07MB)
受賞のコメント:
この度は貴学会論文賞を賜り、大変光栄に感じております。
主に測量に使われる3次元点群データは視覚表現について言及されることが少ないものですが、
点群にはじめて触れた時「この情報を使って点描画をしてみたい」と感じたのが本研究着手のきっかけです。
結果、計測した実空間情報から、点描画で表現された空間内を歩きまわれる新しい演出方法を実現できました。
受賞を励みに絵画表現としての質の追求など、さらなる研鑽の糧としたいと思います。ありがとうございます。
論文賞選定委員
伊藤貴之, 金森由博, 菊池司(論文副委員長), 近藤邦雄, 高田伸彦(論文副委員長), 千葉則茂, 辻合秀一, 鶴野玲治, 橋本康弘, 藤本忠博, 三上浩司(論文委員長), 宮田一乘, 森山剛, 渡辺大地
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Last updated: 2012/11/19